どーも。集客参謀のサイトウです。
先日、誕生日でした。
すると、いろんなお店から「お誕生日クーポン」が届きました。
メールで、アプリで、LINEで。
実際に、いくつか使いました。
この特別なクーポン、店舗やECサイトを運営していると、王道の施策です。
やっていないお店のほうが少ないかもしれません。
でも、これ。
意外と、お店の信頼をなくしているケースがあるのです。
今日は、特別クーポンで信用をなくすお店と、信頼を得るお店の違いを書きます。
クーポンを出すと、なぜ信頼をなくすのか
クーポンは、いつもより安く買えるものです。
お客様に得があるのだから、必ず喜ばれる。
そう考えがちです。
でも、実際には、ここにいくつかの罠があります。
大きいのは、この2つです。
- 安くしか買わないお客様が集まる
- 定価が高く見えるようになる
順番に見ていきます。
罠1:安くしか買わないお客様が集まる
クーポンのときにしか買わないお客様ばかりを集めると、どうなるか。
集まるのは、ブランドのファンではありません。
安いものが欲しいだけのお客様です。
このお客様は、もっと安いお店が見つかれば、そちらに移ります。
次のクーポンが届くまで、買ってくれません。
売上は立っています。
でも、お店のことを好きな人は、1人も増えていないのです。
罠2:定価が高く見えるようになる
一度、安く買ってしまうと、もう元には戻れません。
たとえば、1万円の商品を、クーポンで5千円で買えたとします。
次に定価の1万円を見たとき、どう感じるでしょうか。
「前は5千円だったのに。」
定価で買うのが、なんだかばからしくなりますよね。
人は、前に払った金額を、その商品の「本当の値段」として覚えてしまいます。
(これを参照価格と言います。頭の中にある、値段の物差しのことです)
クーポンは、この物差しを、お店が自分で下げてしまう行為なのです。
つまり、ブランドの価値を、お店が自分で削っているのです。
お客様は、まず疑ってかかる
ここで、もう1つ知っておいてほしいことがあります。
買い手は、基本的に、お店のことを疑ってかかります。
クーポンが届いたときも、そうです。
「なんで、こんなに安くしているんだろう。」
「売れていないから、値下げしているのかな。」
「在庫処分に、付き合わされているのかな。」
広告を見たときと同じで、何か裏があるのではないか、とマイナスから入るのが普通です。
だから、ただ安いだけのクーポンは、このマイナスを強めてしまいます。
値引きをしたのに、信頼が下がる。
これが、特別クーポンで信用をなくすお店の正体です。
信頼を落とさないクーポンの配り方
では、クーポンは出さないほうがいいのか。
そうではありません。
配り方を変えればいいのです。
やることは2つです。
- 割り引く商品を限定して、理由をつける
- なぜクーポンを出すのかを、言葉で伝える
割り引く商品を限定して、理由をつける
すべての商品を値下げするのではありません。
特定のカテゴリーに絞って、理由をつけた上で、クーポンで買ってもらいます。
たとえば、こういう商品です。
- 新商品(まず一度、試してほしいから)
- もともと原価が安い商品
- 少し売れ残りそうな商品
こうすると、定価でしか買えない定番商品と、クーポンの対象商品とで、線が引けます。
定番商品の物差しは、下がりません。
ブランドの信頼を、守ったまま割り引けるのです。
なぜクーポンを出すのかを、言葉で伝える
もう1つは、逆に、信頼を勝ち取るためにクーポンを出すことです。
ただ値引きするだけだと、売りが「安いこと」になってしまいます。
でも、こう伝えたらどうでしょうか。
「一度使ってもらえれば、違いがわかると思っています。だから、最初の1回だけ、この値段でお渡しします。」
これは、安売りではありません。
自分のことを考えてくれているのだ、という気持ちが伝わります。
お客様は、まず疑ってかかる。
だから、なぜ安くするのかを先に言う。
理由がわかれば、マイナスは消えます。
値引きをしているのに、お店の思いが伝わり、信頼まで得られてしまうのです。
クーポンを、会話のきっかけにする
そういった意味でも、クーポンをメールで一斉に送るより、効くやり方があります。
極端に言えば、お礼の手紙と一緒に、1人ずつ案内することです。
デジタルやAIが当たり前になった今だからこそ、こういうアナログな手法が効きます。
私自身も、アナログな接点をとても大事にしています。
クーポンは、値引きの道具ではありません。
お客様と話すきっかけです。
そう考えたほうが、お客様との関係は、ずっと長く続きます。
まとめ:クーポンは「何を、なぜ」で信頼に変わる
特別クーポンで信用をなくすお店は、全部の商品を、理由を言わずに安くしています。
信頼を得るお店は、割り引く商品を決めて、なぜ安くするのかを伝えています。
- 安くしか買わないお客様を集めていないか
- 定価の物差しを、自分で下げていないか
- なぜクーポンを出すのかを、言葉にしているか
この3つを、次のクーポンを出す前に見直してみてください。
自社ECのクーポンや値引きが、ブランドを削っていないか。
外から見て、気になるところを無料でお伝えしています。
よくある質問
- 誕生日クーポンは、出さないほうがいいですか?
-
出していいです。
ただし、全商品を割り引くのではなく、対象を絞り、「お誕生日だから」という理由を添えてください。理由のある割引は、物差しを下げにくくなります。
- クーポンを出すと、ブランド価値は必ず下がりますか?
-
必ずではありません。
下がるのは、理由を言わずに、すべての商品を何度も割り引いたときです。対象を限定し、理由を伝えれば、信頼を得るきっかけにもなります。
- クーポンの対象にしないほうがいい商品は?
-
お店の看板になっている定番商品です。
ここを割り引くと、定価の物差しがいちばん下がります。新商品や、原価の安い商品から試してください。
- メールでの一斉配信は、やめたほうがいいですか?
-
やめなくて大丈夫です。
ただ、上得意のお客様にだけは、お礼の一言と一緒に個別に送ると、効き方が変わります。

