広告代理店の手数料が「高い」と感じる本当の理由と対策

どーも。集客参謀のサイトウです。

広告代理店に広告運用をお願いしているけど、高いなと思うことはありませんか。

私は事業会社側でインハウスのマーケティングをしてきたので、その気持ちがよくわかります。

手数料の相場は、運用額の20%ほど。
例えば月に100万円を広告に出稿していれば、手数料は約20万円です。年間で240万円、3年間では720万円になります。

正直なところ、この手数料さえなければ、もっと他の施策に回せる予算ですよね。

では、広告代理店は無駄なのでしょうか。結論から言うと、そんなことはありません。

先に立場を書いておきます。

私は、広告代理店の側にもいました。

制作ディレクターからサブマネージャーになって、直クライアントの部署を担当していました。ナショナルクライアントのWEB広告を回しながら、最大7名のマネジメントと、部署の粗利を見ていた側です。

つまり私は、20万円を請求する側にいたことも、20万円を払う側にいたこともあります。

その両方から見て言えることを書きます。

目次

なぜ、手数料は20%なのか

まず、20万円が運用者の取り分ではない、という話からします。

「20万円も払っているのに、担当者が月に1回しか来ない」

これ、本当によく聞きます。

でも、代理店の中で20万円が何になっているかというと、運用者の人件費はその一部でしかありません。

営業がいます。制作がいます。請求と入金の管理をする人がいます。媒体費をクライアントより先に立て替えて媒体に払っているので、その資金も必要です。

つまり20%は、運用という作業の値段ではなく、会社を1つ動かすための値段なのです。

ここが、高いと感じる正体です。

運用の手を動かす対価として20万円を見ると、必ず割高に感じます。構造上、そう見えるようにできているのです。

これは、代理店が悪いという話ではありません。
見ているものと、払っているものが、そもそもズレているという話です。

広告代理店の手数料が高いと感じる本当の理由

高いと感じてしまうのは、広告代理店に「スキル」や「作業」を求めているからかもしれません。
運用の手を動かす対価として20万円を見ると、割高に感じる。

でも、同じお金を代理店の「頭脳」に使うなら、話は変わります。

広告代理店に本当にお願いすべきなのは、実は広告運用そのものではなく、事業成長に必要なマーケティングの設計です。
会社の外部CMOのような役割を担ってくれる代理店ほど、頼もしい存在はありません。

では、実務(手を動かす部分)はどうすればいいのか。

これは、社内のリソースで回せるのがベストです。理由は3つあります。

  • 社内のリソース状況や事業の状況を、タイムリーに把握できる
  • 予算に対して、柔軟に施策を実行できる
  • ノウハウやデータが、社内にしっかり蓄積されていく

つまり、代理店に丸投げするのではなく、自社でもマーケ施策を実行できる体制をつくること。
これが最も売上につながりやすく、健全な状態です。

3年で720万円を払って、何が残りましたか

もう1つ、見る場所があります。

金額ではなく、その3年間が誰の資産になったか、です。

冒頭の計算をもう一度出します。月20万円、3年で720万円。

では、明日その代理店との契約を解約したとします。

手元に何が残りますか。

広告アカウントは、代理店の名義になっていませんか。
配信して溜まった学習データは、どちらのアカウントに入っていますか。
作った広告クリエイティブの元データは、どちらが持っていますか。
何が当たって何が外れたのかを、社内の誰か1人でも説明できますか。

この4つが全部あちら側にあると、720万円を払って残ったのは、その3年間の売上だけということになります。

売上が立っていたなら、それは成果です。無駄ではありません。

ただ、次の3年も同じ金額を払い続けないと、同じ状態を維持できません。

外注費は、売上を上げるために必要な経費ではありますが、基本的には払った瞬間に消えていくお金だからです。

マーケターは採用するな。育てろ

「でも、社内にできる人なんていない」
「マーケターを採用するコストも出せない」
「だったら、広告代理店に任せた方がいいじゃないか」

そんなご意見も、もっともです。実際、広告代理店は最善の選択肢になり得ます。

それでも、あえてお伝えしたいのは、マーケターを社内に置くメリットの大きさです。

外注費は、売上を上げるために必要な経費ではありますが、基本的には払った瞬間に消えていくお金です。一方、そのお金を社員の教育に回せば、5年後も10年後も一緒に会社を成長させてくれるパートナーが、社内に残ります。

外注費は消える。育てた人は残る。

私自身の話をします。

私は、東証スタンダード上場企業の1人目のBtoBマーケターとして、社内でマーケティングを立ち上げました。

そこで出した数字が、CPA 35,000円から8,000円台へ。リード数は3倍です。

特別な才能があったからではありません。
社内にいたので、どの問い合わせが商談になって、どれがならなかったのかを、その日のうちに見られたからです。

外から見ている人には、この情報は届きません。
届く頃には、1ヶ月が終わっています。

いきなり全部を内製化しないでください

ここまで読んで、「じゃあ来月から自社で回そう」と思われたかもしれません。

それは、たぶん失敗します。

理由は、広告という道具の性質にあります。

広告は、ある程度の勝ちパターンがあって、それをブーストさせたいときに効く道具です。何が誰に売れているのかが分かっている状態で足すと、同じことを何倍かの速さで起こせます。

逆に、何が売れるか分かっていない状態で自社で回し始めると、分からないまま、お金だけが速く減っていきます。
(この話は集客がビジネスでもっとも重要な理由に詳しく書きました)

だから、順番があります。

  • 設計は、代理店か外部の人に任せたままでいい
  • 先に社内へ移すのは、運用そのものではなく、記録と判断のほう
  • どの問い合わせが商談になったのかを、社内で分かる状態にする

最初に取り戻すのは、アクセルではありません。
計器のほうです。

社内に担当者を置く場合の具体的な進め方は、マーケティング担当1人目が最初の90日でやることにまとめました。

本当の壁は、手数料ではなく「誰が続けるか」です

最後に、いちばん大事なことを書きます。

内製化がうまくいかない理由の大半は、スキル不足ではありません。
担当者が決まっていないことです。

社長が片手間でやろうとして止まる。
営業に「ついでに」任せて止まる。
外注に戻して、また同じ場所に戻ってくる。

専任である必要はありません。営業や総務との兼務で構いません。

ただ、「これはこの人の仕事だ」と社内で決まっていること。
そして、その人が迷ったときに相談できる相手がいること。

この2つが揃うと、内製化は続きます。

そして、この2つが無いまま代理店を切るのが、いちばん危ない選択です。

代理店をやめるかどうかは、あとで決めていいのです。
先に決めるのは、社内の誰が見るのか、のほうです。

もし、社内の誰かに実務を任せられるようになりたい。
そんな思いがあれば、その最初の一歩を、私がゼロからお手伝いします。

まずは、無料で相談してみませんか。

よくある質問

広告代理店の手数料の相場はいくらですか?

運用額の20%ほどが一般的です。例えば月に100万円を広告に出稿していれば、手数料は約20万円になります。年間で240万円、3年間では720万円です。

なぜ広告代理店の手数料は運用額の20%なのですか?

20%は運用という作業の値段ではなく、会社を1つ動かすための値段だからです。

運用者の人件費のほかに、営業、制作、請求と入金の管理があり、媒体費をクライアントより先に立て替える資金も必要になります。運用の手を動かす対価として見ると、構造上どうしても割高に見えます。

広告代理店の手数料が高いと感じるのは、なぜですか?

広告代理店に「スキル」や「作業」を求めているからかもしれません。運用の手を動かす対価として20万円を見ると、割高に感じます。

同じお金を代理店の「頭脳」に使うなら、話は変わります。

広告代理店には、本当は何を頼むべきなのですか?

広告運用そのものではなく、事業成長に必要なマーケティングの設計です。会社の外部CMOのような役割を担ってくれる代理店ほど、頼もしい存在はありません。

広告運用の実務は、社内でやったほうがいいのですか?

社内のリソースで回せるのがベストです。理由は3つあります。社内のリソース状況や事業の状況をタイムリーに把握できること。予算に対して柔軟に施策を実行できること。ノウハウやデータが社内に蓄積されていくことです。

代理店との契約を解約するとき、何を確認すればいいですか?

4つです。広告アカウントが誰の名義になっているか。配信して溜まった学習データがどちらのアカウントに入っているか。広告クリエイティブの元データをどちらが持っているか。そして、何が当たって何が外れたのかを社内の誰かが説明できるか。

この4つが全部あちら側にあると、支払った金額に対して手元に残るのは、その期間の売上だけということになります。

内製化は、何から始めればいいですか?

いきなり運用そのものを社内に移すと失敗しやすくなります。設計は代理店や外部の人に任せたままで構いません。

先に社内へ移すのは、記録と判断のほうです。どの問い合わせが商談になったのかを、社内で分かる状態にする。最初に取り戻すのはアクセルではなく、計器のほうです。

社内にマーケティングができる人がいない場合は、どうすればいいですか?

採用ではなく、育てるという選択肢があります。外注費は売上を上げるために必要な経費ではありますが、基本的には払った瞬間に消えていくお金です。

同じお金を社員の教育に回せば、5年後も10年後も一緒に会社を成長させてくれるパートナーが、社内に残ります。

広告代理店に依頼するのは無駄なのですか?

無駄ではありません。実際、広告代理店は最善の選択肢になり得ます。問題は依頼すること自体ではなく、丸投げにして社内に何も残らない状態が続くことです。

内製化とは、代理店との取引をやめることですか?

違います。代理店に丸投げするのではなく、自社でもマーケ施策を実行できる体制をつくることです。設計を代理店に任せ、実務を社内で回す。これが最も売上につながりやすく、健全な状態です。

そして、内製化がうまくいかない理由の大半はスキル不足ではなく、担当者が決まっていないことです。代理店をやめるかどうかを決める前に、社内の誰が見るのかを先に決めてください。

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この記事を書いた人

Honomuki株式会社 代表。上場企業でマーケティングの1人目として立ち上げを担当し、現在は埼玉・川越を拠点に、中小企業の「マーケ担当1人目」を育てる内製化支援をしています。

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